人事トレンドから紐解く、あなたの未来のキャリア戦略
労働力不足やAIの進化、働き方改革など、私たちの「はたらく」を取り巻く環境は大きく変化しています。このような時代に、企業の人事部門はどのような課題を抱え、どのような方向へ進もうとしているのでしょうか?
パーソル総合研究所が発表した「人事部トレンド定量調査2026」は、企業の経営・人事課題と主要な人事領域のトレンドを明らかにするもので、これからのキャリアを考える上で非常に役立つ情報が満載です。この調査結果から、あなたが未来のキャリアをデザインするためのヒントを探ってみましょう。
人事課題の重心は「定着・活躍支援」へシフト
以前は人材の「確保・採用」に重きが置かれがちでしたが、今回の調査では、既存人材の「定着・活躍支援」へと人事課題の重心がシフトしていることが分かりました。これは、企業が一度採用した人材に長く働き続けてもらい、その能力を最大限に引き出すことを重視している証拠です。
具体的には、「従業員満足度・エンゲージメントの向上」や「最適な人員配置」、「従業員の定着/離職防止」が上位に挙げられています。

これは、あなたが企業を選ぶ際に、単に給与や福利厚生だけでなく、社員の成長支援やキャリアパス、企業文化といった要素を重視することが、長期的な活躍につながることを示唆しています。入社後も、積極的にスキルアップに励み、自身の市場価値を高める努力が、企業から求められるでしょう。
「戦略人事」が企業の成長を加速する!
調査では、人事部が経営戦略へ深く関与する「戦略人事」(経営戦略と連動した人材戦略のもと、人と組織を通じて事業成果に貢献する人事のあり方)の重要性も浮き彫りになりました。
人事部の「戦略的パフォーマンス」が高い企業ほど、直近1年間で売上高や利益率が増加した割合が高い傾向が見られます。これは、人事部門が単なる事務処理だけでなく、企業の成長に直結する戦略的な役割を担うことで、組織全体のパフォーマンスが向上することを示しています。

もしあなたが企業選びをするなら、人事部門が経営にどれだけ深く関わっているか、人材戦略が明確であるかといった点も、成長性を見極める一つの指標になるかもしれません。
「戦略人事」を実現する5つのカギ(5 Essentials)
戦略人事の実現には、次の5つの要素が重要であることが特定されました。
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職務範囲の脱・属人化:仕事内容や責任範囲を明確にし、特定の個人に依存しない仕組みをつくること。
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処遇の市場化:従業員の貢献度や市場価値に応じて、報酬や評価に適切な差をつけること。
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タレントデータの一元化:従業員のスキル、経験、キャリア志向などの人材情報を一箇所に集約し、配置や育成に活用すること。
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自律的キャリア選択:従業員が主体的に自身のキャリアパスを選べる機会を増やすこと。
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社内/外の雇用流動化:雇用形態や勤務形態の変更を柔軟に行い、副業・兼業など社外での経験も積極的に取り入れること。

これらの要素は、あなたのキャリア形成において大きなチャンスをもたらすでしょう。例えば、「自律的キャリア選択」が進めば、あなたは自身の希望やスキルに合わせて、より自由にキャリアパスを描けるようになります。また、「処遇の市場化」は、自身のスキルや貢献度を客観的に高めることで、より良い評価や報酬を得られる可能性が高まることを意味します。
AI時代、あなたのスキルはどう変わる?
AIの普及は、私たちの働き方に大きな影響を与えています。調査によると、AI活用度が高い企業ほど「デジタル・IT系専門職」の増員を見込む一方で、「一般事務職」の削減を見込む傾向が顕著です。

これは、AIが定型業務を代替する一方で、AIを使いこなせるデジタル人材の需要が高まっていることを示しています。あなたのキャリアを考える上で、AIに関する知識やスキルを習得する「リスキリング」(新しいスキルや知識を習得し、新しい職務や役割に対応できるようにすること)は、きっと強力な武器になるでしょう。AIを恐れるのではなく、いかに活用し、自身の専門性を高めるかを考えることが重要です。
賃上げの基準は「人材確保」へシフト!
賃上げ動向にも注目すべき変化が見られました。賃上げ実施・予定企業は73.0%に増加し、その判断基準は「業績」だけでなく、「従業員の離職抑止」や「優秀人材の採用強化」といった「人材確保」を意識した要素が重視される傾向にあります。

これは、企業が優秀な人材を確保し、定着させるために、より積極的に賃金を見直していることを示唆しています。あなたのスキルや経験が市場で高く評価されるものであれば、転職やキャリアアップの際に、より良い条件を引き出せる可能性が高まっていると言えるでしょう。
働き方改革の光と影
フレックス勤務やノー残業デーなど、働き方改革関連の施策は広く普及しています。しかし、その一方で、「管理職への負担増」を弊害として挙げる企業が約4割に上ることも明らかになりました。

働きやすい環境が整うことは素晴らしいことですが、管理職を目指す方にとっては、リーダーシップやマネジメントスキルに加え、チーム全体の生産性を高めつつ、自身の業務も効率的にこなす能力が、これまで以上に求められるかもしれません。この課題を解決できる人材は、きっと企業から重宝されるはずです。
未来のキャリアをデザインしよう
今回の調査結果から、企業の人事戦略は「人材の定着・活躍」と「戦略的な組織変革」に大きく舵を切っていることが分かります。AIの進化や働き方の多様化も相まって、私たちのキャリアを取り巻く環境は、変化のスピードを増しています。
これらのトレンドを踏まえ、あなたは自身のキャリアをどのようにデザインしますか?
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自身のスキルを磨き、市場価値を高めること。
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AIなどの新しい技術を積極的に学び、活用すること。
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企業の成長戦略や人事ポリシーに注目し、自分に合った環境を選ぶこと。
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自律的にキャリアを選択し、柔軟な働き方を追求すること。
これらの視点を持って、これからのキャリアを前向きに考えていきましょう。きっと、あなたの可能性を広げる新たな一歩が見つかるはずです。
調査結果の詳細はこちら
本調査のより詳しい内容は、パーソル総合研究所のウェブサイトで公開されています。ぜひご自身の目で確認し、今後のキャリアプランに役立ててください。
調査概要
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調査名称:パーソル総合研究所「人事部トレンド定量調査2026」
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調査内容:企業の経営課題・人事課題と、人事施策の実施状況、主要な人事領域のトレンドを把握。
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調査対象:全国の係長以上の正規雇用者および会社経営・会社役員(20~64歳男女)、企業規模300名以上の企業に勤務する者。
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対象職種:「人事」、「経営企画」、「経営層」
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主たる分析対象:内資系企業 n=1,934
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調査方法:調査会社モニターを用いたインターネット定量調査
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調査時期:2026年3月4日 – 3月16日
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実施主体:株式会社パーソル総合研究所